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旭川市児童生徒作品展の審査

旭川市児童生徒作品展の審査_e0040515_7104737.jpg 旭川市児童生徒作品展の審査が22日行われた。学級3点の規定で出品しているため、小学校1811点。中学校321点の中からの審査となった。
 先日持ち帰った北海道教育美術展の審査の観点を参考資料として配付し、旭川としてはどのような作品を選んでいくのか意識して審査しようということで審査することとなった。また、私からも北海道教育美術展での子どもの思いを大切にする厳しい絵の見方熱く議論しながら審査していく様子を報告させていただいた。
 小学校各学年。中学校は全体でグループになり、入選以上を選び、その中から特別賞と特選候補を選ぶ。昼からは手が離せない人以外の全員が集まり、特別賞を選んでいく。その中でこれはどうだと意見を出し合いながら審査をしていく。この形式の審査にそれほどなじんでいない部分もあるので札幌ほどではないが、今回の審査を通して忌憚のない意見を出し合って行ける素地が生まれてきたようである。
 今回の審査で問題となった点として、中学校では写真をトレースしての作品制作は問題ではないか。本物を見て描くべきであるのだが、時間の制約もあり、写真を参考資料として使う部分は授業としてある。しかし、そのままトレースしての場合はやりすぎでないかという話があった。
旭川市児童生徒作品展の審査_e0040515_7113957.jpg

 次に、全体でも小学校の例で、友だちの人物を写真を利用して描く時に教師が構図を決めて写真を撮って絵にする方向はまずいのではないかという意見もあった。写真を撮る主体が子どもなのか指導者なのかと言う問題。酒井式も当然出てくるが、写真を利用して写実的に表現する絵画や、版画が多く、版画独自の彫りの表現、形の単純化、絵画としてもそんなに写真そっくりに描いて絵はがきのようにしなくてもいいのではと思わせる作品が見られた。
 また、生活科との絡みで消防車などを全員一方から描くような授業についての疑問も出された。酒井式についてもやはり特選以上で小学校からは候補として上がってきており、どこまで小学校で広がっているのかと懸念される。
 私自身、6年前に旭川に来て以来審査に当たったのは1年目だけで後は裏方に回ってしまい5年ぶりの審査でワクワクしながら審査させていただいた。これからも改善しなければならない部分はたくさんあるが、今回の審査に当たった人はで絵を見る意識も少し変わってきたのではないだろうか。地道な取り組みであるが、着実に進めていきたいものである。
by nobuhiroshow | 2007-01-23 07:12 | 美術教育


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