きのうは全道ジュニアバドミントン大会の審判要員にかり出されて30度を越す外気温の中、
旭川の総合体育館で審判業務。 選手は試合の間に汗を拭きドリンクを飲めるが、審判はただ我慢。 全国を目指す選手の中礼儀正しく、最後まで勝負をあきらめない選手の試合を担当した。 自分の部活の生徒もこんな風に育ってれたらなと目標にすべき選手である。 試合ではいつかは負ける。最後まで勝ち抜けるのは1人しかいない。 しかし、人から認められる態度や姿勢を身につけることはだれもが可能なことではないか。 ここで美術を振り返ると、結果と過程(プロセス)をどう考えるにつながってくると思う。 つまりできた作品とその作品の制作の取り組みの様子である。 すばらしい作品、優れた作品を作ることだけを目指し、それができればそれでいいのか? 目指す生徒の姿として、自分なりにいい作品を作り出そうと納得いくまで取り組む姿を私は望んでいるので、たとえ作品がうまくできなくても真剣に自分とむきあって作品作りに励む生徒を育てていきたいと思っている。 なんでこんなことを考えたかというと、深川で話した先生の中で、学校祭などの学級旗などの集団画の審査の話題があった。自分は全部の学級の集団画の指導も行うのでできるだけ、審査には加わりたくない。しかし実際はそうもいかないので審査を他の先生と行うと、生徒の実情を知っているだけに、作品のできばえ中心に見る一般の先生方と評価がわかれてジレンマに陥る。「あのクラスは、話し合いでももめにもめて大変だったけれど、それを乗り越えてこれだけがんばってきたんですよ。」「けど、どう見たってこの作品の方がうまいでしょう。」みたいな。もう賞なんかつけなくていい、とまでその先生は思っているそうである。 しかし、そうであろうか? コンクールなら賞をなくすとモチベーションが下がって作品の質は下がるのは目に見えている。問題は審査なのではないか。私の勤務校でも学校祭で集団制作のコンクールを実施している。美術教師である私が審査委員長を務め、審査の観点を明確に設定する。実際の審査は、審査員に観点をしっかり説明して行い、審査員各自が作品の順位をつけ、それを集計して金、銀、銅をつける。最初は作品の順位をつけた後、協議して順位確定するべきと考えていたところ、当時の校長から「それだと審査員が順位をつけた意味がない。」と言われ、ドライに賞を決めている。実際にやってみて、これでいいと思っている。我々はこのコンクールで作品自体の審査をしている。決して生徒の取り組み方を審査しているのではない。そう思えばわりきれるのではないか。また、作品には制作者の思いや努力の跡が残っているものである。見る人に感動を与えるものになっているかというのは誰かが説明してわかってもらうものではない。作品自体にそれだけの力が備わってくるものだと思う。これは鑑賞にもつながってくるものだと思うし、口で説明しなくても伝わる美術の力でもあると思う。 美術作品のコンクールはスポーツのように勝ち負けがはっきりつくものではないが、あえてそこに順位をつけるのにも無理がある。それでもその活動通じて生徒を育てる目的があるので学校として取り組んでいるのではないか。その学校行事の目的、コンクールの目的がなんであるのかを押さえるべきだと思う。 学校祭の閉会式で審査の結果を発表し、講評をおこないよかった点悪かった点、来年への課題などを説明する。時間のないので学級ごとのコメントは担任に伝えてもらう。「賞は○賞だけど、この点はよかったよ。」とフォローしてもらえばそれでいいのではないか。 うーん。美術の授業で求めることと、コンクールで求めることは違うのだろうか。ちょっとまとまらなくなってしまいました。誰かご意見下さい。
by nobuhiroshow
| 2005-08-12 07:09
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