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全国教研還流報告 その32 第3グループの発表 福島

福島(小):6年担任で、帰ったら鬼のように忙しい所です。何で去年も今年も6年の担任なのかというと、今受け持っている私のクラスが去年学級崩壊になっておまえがやれと言うことでなりました。最後には担任の先生の車の後ろに画鋲をばらまく状態。担任の先生にアドバイスしたつもりですが、いっこうに変わらず、保護者も担任を変えて欲しいと言うことでこんなことになりました。担任をおろされた先生もつらいし、親もつらいし、一番つらいのは子ども達かなと思います。まずできることは、図工室に棒がいっぱいあって、それを使って磨く題材を使ってみました。学校の周りに落ちていた、桜とかケヤキでなかなか磨けない。小刀など刃物も危ないので、管理職にも大丈夫かと言われましたが、2年生の頃からみていましたので、本当にそんな子ではないと信じていたので、自由に使わせました。本当は削って磨いたものを使って造形的に組み立てることが必要かなと思いましたが、磨くだけでした。教室が異様な雰囲気でシャカシャカして結局棒を磨いて終わってしまいました。それでも良かったのかなと思いました。失われた1年間のために必要だったのかなと思いました。ツルツルという感触が必要だったのかなと思っていました。今まで、一生懸命がんばるだけ怒られていたのに、一生懸命がんばったら、ツルツルになり、自分たちもまんざらではないのかなと思ったのかなと思いました。版画をやりました。福島に齋藤清という版画家がいて、小学生でもできるかもしれないと思って取り組んでみました。できるわけないよと子ども達は言っていましたが、やってみました。コンクールの依頼などがいっぱいやって、描かされている経験が多い。そういうことではなくて、自分で作るということを経験させたい。上手い絵なんか描かなくてもいい。上手い絵なんていいように操られているだけなのではと思う。
補足:レポートタイトル『「向き合わされる」美術教育から「向き合う」美術教育へ 〜「齊藤清の世界」へチャレンジ〜』。「「美術でどんな学力を育てるのか」と尋ねる者があったら、その者に「あなたの言う学力とはどんなものか。」と、逆に尋ねればいい。おそらくその者も答えられないだろう。「学力」とはそんなものだ。自分なりに美術教育における「学力」は何かを考えれば、それは一言でいうと「だまされない力」である。」「目と心を研ぎ澄まし、危ないものや恐ろしいもの、怪しいものに不快を感じる感性を育てることが美術教育で最も大切な事ではないかと自分ではそう思っている。」と本文中にあるように静かに熱く語ってくれました。
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※ この写真は福島のものではありません。
by nobuhiroshow | 2006-04-25 19:57 | 全国教研


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