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線から生まれた絵

線から生まれた絵_e0040515_1614824.jpg 毎年10月に旭川市教職員の部会ごとに開催されている旭川市小・中学校教育研究大会の図工・美術分科会に参加してきました。

 図工・美術分科会の研究テーマは『生の造形教育Ⅱ 「豊かに感じ思いをふくらませ あらわす喜びを」』である。今年は、西後料地小学校4年生の造形遊び の公開である。題材名は「線から生まれた絵」。大滝かえ先生に授業公開をしていただきました。

 中学校にいると、実はなかなか小学校授業を見る機会がない。今年の函館の全道造形研でも小、中が別棟なので全く見ることもできなかった。それも今回は2時間続きである。はたして、どんな授業を見ることができるのか期待していた。
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 この学級の児童たちは造形遊びを今まであまり体験してきていないそうであるが、始めて出会う大きなマニラボール紙にこれまた始めて使うポスターカラーで筆の種類を選びながら思い思いの線を引いていく。細い線。豪快な線。重ね合わせたり、点々になったり、そのうち何かのイメージができあがって意味づけをしていったり、途中の鑑賞の場面でお互いにどう感じるか発表しあったりと進んでいく。

 教材の準備や後かたづけが大変だったり、評価が難しかったりとなかなか気安く取り組めない造形遊びであるが、小学校の先生方も中学校の先生方もお互いに考えるきっかけになったと思う。

線から生まれた絵_e0040515_16165077.jpg 授業後の討議の中で助言者の渡辺 盛二先生が「偶然性が造形遊びの、概念にとらわれない楽しみにつながる。活動することでイメージが広がるのが造形遊びになると思います。殻を破ることが造形遊びだと思っています。」と語ってくれました。今までの殻を破ることが造形遊びだという部分が自分の中ではしっくりきたなと思いました。また、「今北海道で図工美術の課題は何かというと、評価だそうです。次は造形遊びです。3番目が鑑賞指導」だそうです。これらについてもみんな悩んでいるという現状を知りました。

 午後からは、永山南中学校の鈴木 敏春先生を講師に固形水彩絵の具作りをしました。顔料を洗濯糊、防腐剤、グリセリンでといてMDケースに入れてパレットにするというものです。これもまたたのしく時間を過ごせました。

線から生まれた絵_e0040515_16194521.jpg線から生まれた絵_e0040515_16185841.jpg
 では、これから授業者の慰労会に行ってきます。
by nobuhiroshow | 2005-10-04 16:08


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