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上川・旭川支部教研報告(その7)  表現って、いろいろあると思う

上川・旭川支部教研報告(その7)  表現って、いろいろあると思う_e0040515_23292572.jpgB:子どものコメントがついている。よく、僕なんかは粘土を作るときに、「これライオンでしょ」と言ったら、「太陽だ」ということもあって、この間担任の先生に聞いたら、その先生は子どもに語らせる。書かせたら「ニャーーー」と書いてくる。ケンザンに粘土がついていて、サイカニア(恐竜キングのキャラクター)だったりする。ある女の子の粘土板に箱庭みたいで、しっかりした箱がついている。「これ○ちゃん(その子のこと)でしょ」と聞くと、猫もついている。一人暮らしの女の子で猫を飼っている。この女の人は帰って猫と一緒に寝るんだという作文。3年生。生活のバックに何かあるからそんなことを言っていると思う。表現って、いろいろあると思う。美術科の表現でも、家庭の中でも音や文書であるとかいろいろあって、教育課程においても表現においても絵画だけでなく音楽、言葉であったり、体を動かしたり、ある意味救える部分があるかなと思います。僕は隣に並んでいる、補充表現が先にきても、いいのかなと思いますが。どうなんでしょうか。
司会:中学校ではこういう取り組みは珍しい。小学校ではだいぶあると思いますが。
B:作品だけでなく、話してもらったりしています。想いを拾ってあげるのであれば書かせる。表記が得意不得意があると思う。他の表現方法もあると思う。
# by nobuhiroshow | 2007-10-14 23:29 | 支部教研

上川・旭川支部教研報告(その6)  サッカー少年

上川・旭川支部教研報告(その6)  サッカー少年_e0040515_23205659.jpgE:素人ですので、技術的な指導について聞きます。背中を見せているサッカー少年についてはどう思いますか。
C:この子は描く力はあります。ただ、中学生のこの年代だと正面から自分の姿を描くことに抵抗のある生徒は多い。描けなくて、後ろ姿を描く子も確かにいますが、この子の場合は「俺の背番号は15番だ。」と背中が語って、腰から下も見えませんが、パスをもらうのか、しようとしているのか、自信を持ってサッカーをしている姿だと思います。

F:自画像はずっとやっていますが、手詰まりを感じています。目の位置とかバランスを整える指導を行っています。バリエーションをつけるとおもしろがってやる。3年生で修学旅行でスケッチさせる。学校生活が匂うようなものを廊下に貼ると盛り上がる。10年前から、共同研究者の方に生活の匂いがしないと言われて、やろうと思っているんですが、なかなか家族と遊ぶという時間ももてない。絵になる部分がない。夏休みの生活を絵にさせたら、ゲームをしてるとか、昔ほど、海に行ったり山に行ったりは少なくなってきていると思います。
司会:中学生で段階をもって人物画を教えるというのは大事な事かと思います。

G:デザインについて何か約束事は?
C:正方形のサイズの用紙を使い、1cmの白枠を残してデザインします。今は黒の色画用紙を台紙にして作品を貼っていますが、以前はその余白に画鋲を刺して貼っていた名残りです。ただ、黒の色画用紙が作品の色を見やすくさせると思いますので、その色を際だたせるためにも白の余白がやっぱり必要かなと思います。また、サイズについても正方形の用紙以内で丸とか三角とか、不定形もあっていいのかなと投げかけています。ただし、面積で3分の2よりもサイズを小さくしないようにも言っています。
司会:いろいろ題材を工夫していていいなと思いました。思いがあっての方が生徒も楽しい。自分を入れていけるのではないかと思いました。
C:平面構成にいては今後どうするか迷っています。案内表示であれば、グラデーションを必ず使う必要はない。しかし、配色の勉強も兼ねていくとすれば、グラデーションで学べることは大きい。グラデーションの美しさが作品をまとめやすくする。
司会:はっきりした色合いできれいだなと思っている。
# by nobuhiroshow | 2007-10-14 23:21 | 支部教研

上川・旭川支部教研報告(その5) 題材の見直し

上川・旭川支部教研報告(その5) 題材の見直し_e0040515_23111596.jpgレポート発表
C:レポートタイトル『題材の見直し 〜心からの表現を目指して〜』。教員となって18年目。ある程度の自信をもって美術教員としてやってきたつもりですが、今までの教研での話し合いで、特に昨年の全国教研での衝撃が大きいんですが、自分の中で変わってきた部分があります。授業の中で、どうすれば、子どもの思いを込めた心からの表現を生み出させることができるだろうか。上手、下手ではない、子ども自身が納得できる表現、こだわりを活かして、その子にしかできない表現にどう迫ればよいのか。その上で、美術を通した人間教育をどこまで追求できるだろうか。そう考えると、今まで自分が取り組んできた題材が、このままでは良くないのではと思えてきた。自分の中ではある程度の自信もあり、成果もあると思っていた設定であるが、題材の見直しを考え、一部、あるいは全面を変えてみた結果をこのレポートで紹介します。

 いかに子ども達の中に心からの表現ができるか。『自己を見つめて』というドライポイントの版画を『自分が輝く瞬間(とき)』として、自己肯定感を活かした絵づくりに変えた。それまで証明写真の様な絵ばかりだったのが、様々構図でいろんな場面が生まれ、気持ちや思いも込められた絵になった。平面構成も単なる色と形ではなく、『あったらいいなこんな旭山動物園』として、動物園の職員になったつもりで、動物園の案内表示を作ろうと考えさせてみた。風景画も『山のある風景』から『春光台の風景』と変えて、描く場所や視点の自由度を広げ、外で写生する時間を増やし、今まで使っていた写真を使わないようにしてみた。それらのことで、作品の多様性が広がり、気持ちや思いを込めた作品が生まれやすくなっている。しかし、ある程度の作品レベルまで達成することは難しくなった。確かに上手い絵は減ったが、味のある気持ちや思いのこもった絵は増えたと思う。鑑賞についても対話型で行っているが、ゴールフリーの鑑賞だけでなく、作品によっては、視点を変えた鑑賞も織り交ぜたりしている。

 題材の見直しは様々な視点から可能である。材料、道具、環境、その他の要因。しかし、一番大きな壁は教師の中にあるのではないだろうか? もう一度自分のおこなっている題材を見つめて直してみてはどうだろうか。
# by nobuhiroshow | 2007-10-14 23:12 | 支部教研

上川・旭川支部教研報告(その4) 千歳の還流3

上川・旭川支部教研報告(その4) 千歳の還流3_e0040515_173020100.jpgC:生徒指導を絵は重なっている。還流報告に載せた共同研究者の基調報告を読んでもらいたい。絵って何なのか。リンゴの絵はリンゴの形を描くのが目的ではない、「このリンゴがおいしい」ということを表すというのが絵なんだ。

司会:石については、色を混ぜるとか、普通の実践ではなかなか難しい。石から、カボチャにつながっている。バックがなくてどうなんだという話があった。
D:バックについては、子どもの思いならどうなんだろうか
C:掃除当番のようにやらされる勤労と自分から進んで行う労働を例に説明がありました。教師に言われてやらされるなら必要ない。自分がやりたくてやるならバックも必要。
D:それを聞いてすっきりしました。
B:どこまでが表現か。させられる事になってしまう。
D:労働と勤労で納得です。
C:画家の絵でもバックがない絵もあります。
D:作品主義でなくて、子ども達の満足が大事。僕も絵が苦手、写生でも鉛筆の下描きがいいけど色塗ると駄目。労働の喜びが大事。勉強になりました。共同研究者の先生の本『たのしい図工を』(東京書籍)をもらいました。その本に書いてあることに凄く感銘を受けました。こんな美術がしたいなと思いました。
司会:下描きをしなくて自分ですぐ色塗りでもいいのではと自分では思っています。生徒はやっぱり違うんですね。
D:割り箸ペンなどもありますが、下描きって、いい作品にしようとしているので、消してしまったりこだわってしまうのか。一筆入魂にすべきだと思います。
司会:水墨画から見えてくるものがあるのでは。他に全道教研に関わって他にないですか。空知北支部の共同制作も良かった。
D:人間形成に関わる図工美術っていいなと思います。
司会:十勝の名画の鑑賞について、名画でなくても良いのではと思いました。
# by nobuhiroshow | 2007-10-13 11:16 | 支部教研

上川・旭川支部教研報告(その3) 千歳の還流2

上川・旭川支部教研報告(その3) 千歳の還流2_e0040515_1111717.jpgB:昨年度初めて支部教研と、全道教研に参加しました。友達から教研の良さを教えてもらっていました。行ってみてわかったのが、熱意をもって話されている素敵な場だと感じました。教研病といったら別の病気を思い出しますが、すばらしいものだと実感しました。今年は○○で行われますので、是非参加してもらいたいと思います。私の方からは、共同研究者の方が、今年度で身を引きたいという話でした。僕らが教研に持ってくる作品はいったい何なの。もっと困っているものとかがあって、どうしたらよいとかの話し合いがあればいいと思う。自分でもこんな場に持ってくるのが、ある意味、教師の方からの困り感からのものだと思う。そこでショックを受けた。自分が引っ張っていく授業とは、させられる授業だろう。自分で出来たと思える授業に取り組むべきだろう。自分のぶつかっている部分では、表現に重きをおいていると思う。ものづくりとぶつかってきていて、図画工作とは、アーツアンドクラフツなんですよね。ものを作って得られる、体制、粘り強くとか達成感とかデリケートな感じとか貴重なものだと思う。今はある意味物作りを押さえ込んだ、工芸的な家具なりのものの関連もあると思う。空知北支部の話が自分の中でも残っていて、小学校2年生の取り組みの共同制作で、自分たちの思いから独創的な作品ができあがってきている。土の中には幼虫もいて、子ども達同士で話し合われた取り組みがある。協働でやる学級経営とも結びついている。日高の実践ですが、色を重ねたりで系統立てて取り組ませた。この先生の取り組みに対する工夫。感じ取る心を次へつなげていくと言う活動をしている。鑑賞のレポートも多かった。音楽の先生にも聞いてみたら、鑑賞の次には表現がつながる。音楽では、私のレポートではそのことにも触れている。感銘したのが、函館支部の先生。風灯という作品の実践ですが、自分の発達段階の目標設定について、スタンダード部分でまとめていた。自分の意識を覆されるような意識を沢山もらってきました。
# by nobuhiroshow | 2007-10-13 11:11 | 支部教研