14日の私立入試の日。久しぶりに旭川美術館に行ってきました。
『アール・ブリュット/交差する魂』を見に行くために。
最初は、チラシのあまりの怖さに、正直行くのを控えていたこともあります。
しかし、実際に見てみると、作品の迫力に圧倒されました。
メインの展示スペースではなく、いつも、収蔵品展で使われているスペースで開催されているこの展覧会。その少ないスペースに、濃密な作品がぎっしり詰まっており、時間のたつのも忘れて見入っていました。実際、見るだけでかなり疲れました。
その中でも心に残ったのが、電車が好きで、正面から見た電車を画用紙にびっちりと隙間なく描いている作品や、想像上の街を俯瞰の構図で描き続ける作品。文字にこだわり、自分で画数の多いオリジナルの漢字を作り出し、紙にびっちり埋めていく作品。そして、チラシのメインに据えられた粘土で作られたトゲトゲの生き物。
「アール・ブリュット〈生の芸術〉(またはアウトサイダー・アート)と称される作品たちは、正規の美術教育を受けていない人たちによって、文化潮流や伝統また流行などとは無縁に制作されています。」とチラシの裏に解説されています。これだけでは、わかりづらいと思いますので、補足すると、何かしら障碍(がい)をもって、発表のために作品を作るというのではなく、あくまで自分のためだけに作品を作る。施設でたまたま粘土や紙と絵の具に出会ったから膨大な作品が生まれたり、死後に大量の作品が発見されたりしているそうである。
疲れるが、もっと作品を見たかった。2月28日からは滋賀のボーダレス・アートミュージアムNO-MAで巡回展示されます。
興味のある人は
『アウトサイダー・アート』も参照してください。この本によると、対象を「精神病疾患や幻視家」などとしているそうです。詳しくは、私もまだ読んでいないので、勉強していこうと思います。