『谷内六郎』展に行く前に寄ったのが、中原悌二朗記念旭川市彫刻美術館。略して彫刻美術館。そこで現在行われているのが『手で観る彫刻展』
その名の通り、作品に手で触っていい企画展。ただし、さわり方にも注意があり、
作品は指や手のひらで包み込むように触り、表面をたどるように手を動かしてください。怪我にも注意してください。また、倒れないように注意することや、指輪をはずすことなど何点かの注意を守るようにお願いされます。
さて、実際にさわれるものはブロンズがほとんどですが、中には木(桜)や石(黒花崗岩)などもあり、目をつぶりながらさわって材質の感触や塊の感じ(量感)などを味わえます。作者が粘土で原型を作ったときの手の動きをイメージしながら自分も手を動かしてみると、この部分はこんな風に手を動かして形を作ったんだなと実感できる。また、何度もその作品を見ているのにさわってみて初めて分かることもあり、作品を観る、味わうためにはいろんな感覚が必要なんだなと思う。
最後にはハテナボックスのようなものもあり、中にどんな作品があるかという企画もあり楽しめた。
今年度から彫刻美術館も観覧料を取るようになり、美術館の財政も年々厳しくなってきているようであるが、アイディア次第で鑑賞の楽しみを広めることが可能である。今回はそのいい例である。