6日に終わった児童生徒作品展。途中NHKのど自慢の収録がホールで行われたり、新聞に掲載されたこともあり、例年よりは盛況だったようです。 さて、以前チャーリーさんから要望のあったこの作品展の審査の基準を入手しましたので紹介します。 1 共通の基準 ・自由でのびのびしているか ・自分なりの表し方をしているか(個性の尊重) ・心がこもっていて、工夫をこらしているか ・主題がはっきりしているか ・発達段階にふさわしいか 2 学年別基準 小学校 1・2学年 審査のめやす ・大きくのびのびとしっかりとした線で表現しているか ・感じたことを思いのままに生き生きとした線で表現しているか (形の表現や色づくりをたのしむ) (夢が感じられる) 発達課題 ・第一自立性 ・感覚諸機能の発達 3・4学年 審査のめやす ・表したいものの位置関係を工夫しているか ・思いが伝わるように画面をまとめているか 発達課題 ・手の感覚と機能の発達 ・五感の定着 5・6学年 ・主題がよく表れるように工夫しているか ・表したいものの特徴、雰囲気などをとらえ、内容豊かに表現しているか 発達課題 ・体力、機能の発達 中学校 全学年 審査のめやす ・形を的確にとらえているか(奥行き、立体感、空間など) ・豊かな色彩を使っているか ・表したい感じを表現しているか(技法の工夫、描画材料の特色を生かす) ・ねらいに合った表現をしているか 発達課題 ・第二自立性(精神的) ・感性の広がり 実は、私はこの審査の基準で審査をしたことがありません。旭川に来て最初に審査したときは審査の基準もなく、中学校の先生は中学校のグループに入ってくださいと言われて行ってみると、「これどう?」と教師の好みで選んでいるような感じでした。翌年、この作品展の担当となったのをきっかけに審査委員長に審査の基準なり観点なりを作ってもらい、それを参考にする形式になりました。今回紹介した審査の基準はその次の年ぐらいに北海道教育美術展の審査基準が配布されたことからその審査の基準を参考にしています。多分ほとんどそのまま使っているんじゃないでしょうか。 いくらいい審査の基準があっても、審査するのは人間ですから、根底の考えを理解して審査しているかというと難しい面があるようです。特別賞、特選、入選と選んでいくんですが、特選や入選の中に同一校から何点も酒井式が選ばれたり、特別賞にもそんな作品が混ざってくる状態です。審査の基準にまったく合致しない見かけだけの作品をいかに選んでいるかということの証明にもなってしまいます。 もっと旭川の実態にあった、わかりやすく使いやすい審査の基準を作っていく必要があると思います。いろんな作品展を各地で行っていて、こんな審査基準でやっているよと情報交換できればいいなと思っています。 ちなみに、「発達課題」とか「第一自立性」、「第二自立性」など初めて聞きました。分かっている方いましたら教えていただけないでしょうか?
by nobuhiroshow
| 2006-03-08 06:05
| 作品展
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