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稚内の報告(その9)  酒井式について後半

感想や疑問2

○酒井式のサークルをやったときに200名集まっていました。セロ弾きのゴーシュの絵で鼻の穴が並んでいたらだめで、セロは曲がっていないといけない。30分物語を聞いて思いを膨らませていると、じゃあこの場面と限定されて描かされる。けど、そこに200名集まる現実があります。まじめな若者が集まっている。作品の見方を自信をもって発信していけなければならない。全部ならんで、こっちが揺らいでしまうのはいけないと思います。通信でも図工の作品の見方はこうと伝えていきたいなと思います。
○反面、プロセスや見方を力説すると「だから分からない」、「作業中の様子も自分たちは見ていない」ということも言われる。表現全部をコメントでは伝えきれない。どんな風にわかりやすく発信していけばいいのか。
そこは話し合えばいいんじゃないですか。こちら側からのアプローチが必要で、教科も学級の担任とのふれあいが大切だと思います。ある子の作品について、見た目はぱっとしません。「彼にとって一生懸命がんばったもの」それを伝えます。そこをわかんないと決めてかかるのはその子どもに関心がないと思います。そこを説得するのが私たちの役割なのではないでしょうか。
○いろんな場面で全員に伝えられませんよね。受け取る感覚も違いますよね。
○酒井式で顔についてのビデオでしたが、作品で顔を持ってきた所もありますよね。どうでしょうか。
○酒井式をあまり知らなかったのですが、似たようなことをやったことはあります。キット教材も結構やっていました。キット教材も実は難しい。時間内に創らせる為に自分がカリカリしてしまう。お金もかかっているし、絵なら上手い絵って。行けば行くほど指導したくなり、先生の顔色をうかがってしまう状態になる。思いを大事にして行かなければならないと気づいたときに、考えが変わりました。教えるときに何を教えていいのか分からなくて図工が嫌いになりました。昔は絵を描くのが好きだったのに。どんなに描けない子で、対話をして向きあっていけば、描ける。それを実感しました。こうしなさいと言わなくても、話していけば、じゃあそれ描けば、といって描くことができる。そんな取り組みで描けたりもしました。失敗談も含めて話せたら。
○新卒の頃、美術系の大学を出ているので、細かく丁寧に進めていました。立派な作品を創らせていました。いわゆる上手な作品が並んでいました。ただ、教研に来たとき、私が追っていたのは外見でした。私がいなければできないものでした。人物の作品の審査で教育美術展に行った時に私の指導した作品がはねられた。ただ、「こいつの絵を分かるのは俺しかいない」と大人の絵を描かせていたのに思っていました。自分が関わってきたことを話してくれてたらなと思います。いい絵って何だろう。表現って何だろう。子どもの思いがどう表れているんだということが大切。
○その後考えたのが、技術指導をあまり考えないようになってきました。題材設定をどう投げかければいいか。子どもが本気になったら凄く描くなと実感したことがあると思います。
by nobuhiroshow | 2005-11-15 04:01 | 全道教研


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