「風神雷神図屏風」を読む =鑑賞=

e0040515_2055861.jpg 旭川市立東光中学校において鑑賞の公開授業がありました。上川造形教育研究会と旭川市教育研究会図工美術部のタイアップで五感や対話を絡めた授業展開を考えて今日の公開授業となりました。上川造形教育研究会では教科書題材についての研究も考えていることもあり、この風神雷神図屏風が選ばれたそうである。

 なんと言っても今日の授業の目玉は、写真にあるとおり実物大の再現された屏風。17世紀前半 二曲一双 紙本金地着色 各157cm×173cm 京都 建仁寺 俵屋 宗達作と伝えられる作品であり、最近テレビのコマーシャルで取り上げられている。日本人ならほとんど知っているのではないかという有名な作品である。
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 今まであまり鑑賞の学習をしていなかったと言うこともあり、ウォーミングアップのためにカットした風神雷神図をグループに渡して、その断片から想像する導入、合体させて2枚の絵をどう配置するか考えさせて、実物大の屏風の登場。見ている教師も実物大の複製の屏風には息を飲んだ。その実物大の屏風を作り上げた中島先生の労力には頭が下がる。プリントアウトだけで夏休みの3日間。屏風作りにも相当手間がかかっていると思われる。

 さあそこからは、実物の第1印象を記入させて、いよいよ対話式の鑑賞として意見の交流。

e0040515_205985.jpg「鬼の表情がたのしそう」どうして?「口元が笑ってる」
「オニごっこみたい」オニはどっちですか?「緑の方」
ここでこの作品が風神雷神図屏風であることが紹介されて、何をしてるんでしょう?「嵐をおこしている」どんな風に?「楽しみながら笑っているから」何を楽しんでいるの?「この絵の下で困っている人を見て」そうですか。絵に書かれていないことまで想像しましたね。
二人は何をしている?「戦っている」どうしてそう思ったの?「手に何か持っている」これは何だろう、鉄アレイ? あれっ、こっちも何か持っているよ。布って言う人もいまいたよね。「地上に降りようとしている足を前にして着地しようとしている」つまり、この二人はいったいどこにいるんだろうか?「空」なんでそう思うの?「絵の中の上の方にあるから空中にいるんじゃないのか」「空にいる。下に家がないし、地平線もない」背景は何色?黄色っぽく見えるけど金箔なんです。何で金色なんだろう? 「雲が太陽に反射しているから」「雷の色」雷の色って何色ですか? 「黄色」どうして画面全体なんだろう?「一瞬だけど輝いていることあるよね。それかもしれない。

というところまで対話の交流が進んだところで最後のまとめの自分の解釈を書く時間となる。

 この形式の授業は始めてということだが、生徒達の授業の感想ではたのしいのでまたやりたいという声がかなり上がっていいたようである。またこの対話の進行をすべて言葉で進めた中島先生の機転の早さがすばらしかった。私の場合は黒板に生徒の発言の痕跡を残すために発言のキーワードを残していく。板書しながら自分なりにこの後どうするか授業展開を考えているが、中島先生の場合その時間を使わずに生徒達の意見交流を進めている。

 10月26日には上川造形教育研究大会において東神楽小学校の5年生に対して、この風神雷神図屏風の鑑賞を中島先生が出前授業として行う。果たして小学生相手にどんな授業展開を行うのか、今から興味津々である。
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by nobuhiroshow | 2005-10-06 20:52 | 鑑賞 | Trackback | Comments(0)
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